海外在住者、どうやって投票するの?釜山領事館での在外投票実体験!

先日(2024年10月27日)行われた衆議院選挙、韓国在住の私も投票してきました!

全体投票率は53.85%で、けして高い数字ではありませんが、海外在住者に絞ってみるとなんと18.23%。

在外投票が可能となった2000年以降、2番目に低い数字だそうです。

そこで今回は、海外在住者が投票に参加する方法をご紹介します。

まずは在外選挙人登録

在外投票を行うためには、事前の手続きが必要になります。

それが、

在外選挙人名簿への登録 です。

総務省のWebページにわかりやすくまとめられているので詳しく知りたい場合はこちらをご参照ください。

総務省|在外選挙制度について

簡単にまとめると、

<海外に転出する際に一緒に申請する場合>

転出届を出すときに登録を申請

海外に引っ越し後、在留届を提出

登録完了、在外選挙人証が届く(もしくは受け取りに行く)

2016年以降、転出届を出すときに一緒に登録を申請できるようになったようです。

海外に転出はしたけれど在外選挙人登録はしていない!という方は、お住いの地域を管轄する在外公館にて申請が可能です。

<すでに海外に転出している人が申請する場合>

在留届提出済み

在外公館へ行く(パスポート持参)

申請書に必要事項を記入し窓口に提出

登録完了、在外選挙人証が届く(もしくは受け取りに行く)

詳しくは、↓の外務省のサイトをご確認ください。

ちなみに在外選挙認証はこんな感じです。

投票する際はこの在外選挙人証が必要ですので、大切に保管しましょう。

投票方法は3つ

海外に住んでいる(国外転出した)日本人が投票する方法は全部で3つです。

  • 在外公館(管轄の領事館など)へ出向く
  • 日本への郵送
  • 日本へ一時帰国

なお、国外転出の手続きをしていない(住民票を抜いていない)場合は在外投票ができませんので、期日前投票期間~投票当日までの間に一時帰国するしかありません。

在外公館での投票

在留届に登録してある連絡先(メールアドレス等)に、投票の期間等の情報が送られてきます。
期間は在外公館によって異なるため、日程は必ずチェックしましょう!
その期間内に在外公館へ行き、投票します。

持ち物

  • パスポート
  • 在外選挙人証

投票の流れ(釜山領事館の場合)

私の場合は、釜山領事館へ行きました。

ビザ関係の手続きを行う建物とは別の入り口ですので、インターフォンを押し、用件(投票に来ました)を伝えます。

すると警備員(韓国人)の方が出てきて、案内してくれます。
途中でもう一人の警備員に引き継がれ、投票会場へ。

  1. パスポートと在外選挙人証の確認
  2. どの選挙に投票するかという用紙と封筒の記入
  3. 投票用紙、封筒の記入方法の説明
  4. 投票用紙と封筒に記入
  5. 提出、確認作業

写真があればわかりやすいのですが、撮影禁止ですので文字のみでの説明になります。

ただ、全部とっても丁寧に説明してくださるので、何も心配なしです!

余談ですが、釜山領事館の入り口を入って投票所まで行く途中にとても大きくて立派な木が(確か椿だったかな?)ありまして、素敵だなぁ~写真撮りたいなぁ~!と思いましたがセキュリティの方に先導されている途中でしたし、ダメかな?と思い我慢しました。

郵送での投票

投票用紙請求書在外選挙人証を封筒に入れ、登録地の市町村の選挙管理委員会に郵送

投票用紙と封筒が届く

投票用紙に記入して返送

投票用紙請求書は↓からダウンロード可能です。

郵送が3回行われるため時間がかかります。そのため、時間に余裕をもって事前に投票用紙を取得しておく必要があります。

ちなみに郵送費用は自己負担です。

詳細はこちらをご覧ください。記入方法など詳しく書いてあります。

一時帰国して投票

ちょうど一時帰国するタイミングが期日前投票~投票日当日の期間と被った場合は、日本で投票も可能です。

この場合にも、「在外選挙人証」の提示が必要になりますので忘れずに持参するようにしましょう。

期日前投票の場合は、登録地の自治体の投票所にGO!

不在者投票(登録地以外の自治体で投票)の場合は、事前に登録自治体に投票用紙を請求して交付を受けた上で、その投票用紙一式も持参して投票所へGOです。

詳しくはこちら↓

国民審査も今回から可能に

今回の選挙では、最高裁判所裁判官の国民審査も同時に行われました。

在外公館では国民審査は対象になっていないので投票できないとどこかで見たので、サラッと裁判官の情報を見ただけで深く考えないで投票に行ってしまったのですが、なんと今回から可能になっていたようです!

次回からはしっかり調べて投票したいと思います。

国民審査について↓

海外に住んでるから日本の投票は関係ない?

冒頭で、海外在住者の2024年衆議院選挙の投票率は18%とお伝えしました。

海外に移住したから日本のことは関係ないし…

忙しいし、投票めんどくさいんだよなぁ…

確かに、投票のために日帰りでは厳しい距離に出向いたり郵送を送るのは大変だと思います。

日本に住んでいる人でも投票率約54%、ほぼ半分の人が投票に行っていないわけですからね…

でも…

海外に住んでいると、日本にいるときには考えなかった日本のいい面やよくない面に気づくことはありませんか?

日本に、家族や親戚、友人など大切な人はいませんか?

外に住んでいるからこその視点や意見で、日本がよりいい方向に進んでくれるように、貴重な1票を投じることができれば素敵だなと思います。

在留邦人の総数は129万人超で、その内の成人が約102万人、在外選挙人に登録している人の数は約10万人だそうです。10%ほどしかありませんね。

手続きが面倒なのと、そもそも周知されていないという問題もあるし、投票の仕方にもかなり不便が強いられる場合が多いと思います。将来的にはオンラインで投票できるようになるといいんですが…

2025年夏には参議院選挙も予定されていますので、まだ登録していない在外日本人の皆さん、まずはぜひお早めに申請手続きをお済ませください^^(登録にたぶん2か月くらいかかります!)

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