2022年夏、韓国で初めての出産をしました。
出産レポは↓
今回は私が出産した病院がどんな感じだったか、ここは日本と違うかな~と感じた点をご紹介してみようと思います。
(日本での出産・入院経験がないので、日本に関してはママたちの出産レポを見て知った知識です。病院によっても違うと思います。)
施設
9階建ての建物で、内科、産婦人科、小児科、分娩室/新生児室、入院フロア、検査/発達センターがあります。
分娩室
あくまで私が行った病院の場合にはなりますが、
カーテンで仕切られてベッドが3~4台ある分娩待機室が1部屋と、家族分娩室が4部屋ぐらいあり、隣接して手術室もありました。
促進剤を使った誘導分娩の予定だった私の場合、分娩着に着替え、点滴を入れてもらい、出産のための各種書類を記入するところまでは分娩待機室で行い、
その後胎動検査や内診などは家族分娩室で行いました。家族分娩室は、入口に妊婦の名前が書いてあり、胎動検査~陣痛~出産~その後のカンガルーケアまでその部屋を使えるようです。
名前の通り、家族も一緒にいられるので、ソファが置いてありました。
病院によっては、陣痛室から分娩室へ移動しなければならないところもあるみたいですね。
痛みで辛い時に移動とはスパルタ…!
新生児室
分娩室のすぐ隣に新生児室がありました。生まれた赤ちゃんは基本的にこの新生児室で過ごします。
お腹がすいて授乳が必要な時のみ母親の入院部屋に電話がかかって来て、新生児室の横の授乳室で授乳を行います。
赤ちゃんは常におくるみで包まれている状態になっていて、入院中は手足を見ることはなく、顔のみ見えていました。
韓国では出産後母体を休めることがかなり重要視されているようで、母子同室はなく、夜間は授乳の呼び出しもありません。
母親以外の家族が赤ちゃんを見られる面会時間は1日1時間と決まっており、それもガラス越しに見るだけでした。
1日1時間と言っても、赤ちゃん全員で1時間のため、面会希望の人が後ろに待っていると空気を読んで早めに退散しなければいけませんでしたので、実質10分ぐらいだったと思います。
面会のシステムに関しては、新型コロナとは関係なく、新生児の安全のためにそうしているようでした。
ちなみに母親も、授乳の呼び出しと面会(ガラス越し)の時間以外は赤ちゃんに会えません。
入院部屋
入院フロアは2フロアあり、大部屋(6人)が2部屋、2人部屋が4部屋、残りは全部個室でした。
それぞれの部屋にトイレ&シャワー、ミニ冷蔵庫、棚がついていました。
私は最初個室を利用し、その後2人部屋に移動したのですが、違いは
個室:部屋が広い、ソファがある、シャワー室にシャンプー類がある
2人部屋:ソファではなく簡易的な台(保護者用)、シャワー室のシャンプー類はなし、保護者はシャワー室使用不可
こんな感じでした。
費用
病院によって金額は様々だと思いますが、私が行った病院は入院費用が下記の通りでした。
大部屋 :健康保険適用で入院費追加なし
2人部屋:健康保険適応で、追加料金2万ウォン(約2千円)/泊
個室 :健康保険適応されず、17万ウォン(約1万7千円)/泊
個室の方が気を遣わなくて済むので楽ですが、費用面は負担が大きいですね…
個室の方が多かったのは、個室を希望する人が多いからなのか病院の利益のためなのか…^^;?
ベッド
私は入院するのが初めてだったので、他の病院もこうなっているのかはよくわからないんですが、腰の部分に革のシートが敷いてあり、その上に薄い布が敷いてありました。
これによって、革のシートと薄い布との摩擦が少なくて薄い布が革のシートの上でスルスル滑るため、起き上がって移動するときに余計な力がかからず楽に動けました。
経腟分娩にしろ帝王切開にしろ、出産後は体がボロボロで思うように動けないので、これはいいな!と思いました。
入院期間
普通分娩(経腟分娩)の場合は2泊3日、帝王切開の場合は5泊6日が一般的なようです。
その後、産後調理院(산후조리원)と呼ばれる産後のケア施設に2週間ほど入る人が多いです。
回診
担当の先生が回診に来てはくれますが、特に問題ない限り話をするのみで、病室で状態を見ることはありません。チェックが必要なタイミングになったら看護師さんから連絡が来るので、外来のフロアに行って見てもらうことになります。
そのため、産褥ショーツは基本的に用意する必要がありません。
教育
日本では入院期間中に、授乳のことや沐浴のことなどを教えてくれるところが多いのではないでしょうか。
韓国はそのあたりは産後調理院でプログラム(自由参加)が組まれていて、病院ではあまり力を入れていないようです。もしかして事前の両親学級みたいなのでそういう説明があるのかもしれないのですが、コロナで開催されていませんでした。
入院病棟の看護師さんは産後ママのケア・管理担当で、赤ちゃんのケア・管理は新生児室の看護師さん、とはっきり分かれていました(フロアも違う)ので、赤ちゃんのお世話のことで気になることがあれば新生児室の看護師さんに聞くのがよさそうです。
付き添い
私が入院した病院では、結構な割合で付き添い(主に夫)が一緒に入院していました。(コロナの影響で自由に出入りできない状況だったので余計にそうだったかもしれません。)
付き添いは個室の場合はソファで寝て、2人部屋の場合は簡易的な台(なんと表現すればいいかわかりません^^;)に寝る感じになります。その場合の寝具(枕や掛布団など)は持参する必要があります。
付き添いが一緒にいる場合は個室が楽ですね。
帝王切開後の歩行練習も看護師さんが付き添ってくれたりとかはなかったので、夫がいてくれてよかったなぁと思います。
食事
わかめスープ
韓国では、産後わかめスープを飲むのがよいとされています。
そのため、病院でもわかめスープが出たのですが…
1日3食!+夜食まで!!ずっとわかめスープが出続けます。
韓国のわかめスープは、日本人が想像するわかめの大きさ&量を上回ります。
しかもそれがどんぶりのようなサイズの器にたっぷり入って出てきます。
牛肉わかめスープ、タラわかめスープ、団子わかめスープ、シイタケわかめスープ…
こんなにいろいろバリエーションがあるんだなと初めて知りました。しばらく入院したら、韓国にある大体の種類のわかめスープを制覇できるんじゃないでしょうか。
キムチ、辛い物
辛い料理が多い韓国でも、産後は辛い物を食べないほうがいいと言われているそうで、韓国名物の赤い白菜キムチは出ませんでした。
代わりに、毎食出たのは白キムチ。唐辛子のソースに漬ける前の、白菜の漬物に近いものです。
ただ、たまにおかずに普通のキムチより辛い物が…これはいいの??と思いました。
日本の産院羨ましい
ネットを見ていると、出産後の食事でお祝い膳が出るとか、朝フレンチトーストが出たとか、和食に洋食にとてもおいしそうな食事が…
食事の内容も産院選びの基準の一つですよね。
私は韓国で土地勘もないし、そもそも分娩ができる産婦人科が少ないので家から一番近い病院を選びましたが、「産後はわかめスープ」の国ですから、基本はわかめスープ+韓国料理のところがほとんどではないでしょうか・・・
入院中ずっと健康的な病院韓国料理+大量のわかめスープで、残すのも勿体ないので頑張って食べていましたが、そもそもの量が多くて食べきれず、食べ慣れない韓国料理もあり、数日食べた後は正直食事がストレスでした笑
この点日本の産院が羨ましいです。
入院着
日本では入院の間に着るパジャマを持参する場合が多いと思いますが、韓国では入院着があり、自分で用意する必要がありません。
お腹までボタンがあるワンピースタイプの服でした。必要に応じて、上に羽織ったり中に着こんだりする服を用意すればOKです。
入院着が汚れた場合は、ナースステーションに行って看護師さんにお願いすると替えの入院着をサッと出してくれました。追加料金等も特にありません。
シャンプー&マッサージサービス
帝王切開をした人には、4日目にシャンプーと胸のマッサージのサービスがありました。
帝王切開後は1週間シャワー禁止ですし、髪だけ洗おうと思っても傷が痛くてそんな気力がありませんので、さっぱりできてとてもありがたかったです。
シャンプー台が一つあって、美容院のシャンプーをする感じで髪を洗ってもらえました。髪を洗う担当の方がいて、洗ってだいたい拭いてもらった後は鏡の前で自分で乾かしました。
胸のマッサージを受けた後は、それまで全然出ていなかった母乳が何もしていなくても垂れてくるようになりました。このタイミングでのマッサージは効果があるようです。
ただ、こちらはサービスというよりはお試し無料コースみたいな感じで、
「本来はこの倍の時間マッサージします、1回7万ウォン、3回ならお得で18万ウォン」と営業されました。
浄水器
入院フロアも外来のフロアも、各フロアに浄水器が設置してあります。そのためタンブラーやカップを持参すれば、水(お湯)は自由に飲むことができます。(小さい封筒みたいな簡易紙コップも備えてありました)
その代わり(?)食事の際にお茶や水は出ませんでしたが…
日本は食事の際に飲み物が出て、それ以外の飲み物は自販機や売店で調達する場合が多いのではないでしょうか。
ペットボトルで買う必要があるとお金もかかるしゴミも出るので、浄水器の水が自由に飲めるのはとてもいいですよね。
ちなみに私がいた病院は自販機も売店もありませんでした…
看護師さんの呼び方
入院期間中に徐々に気づいたのですが、韓国では看護師さんも先生と呼ぶようです。
看護師さんが~と言いたいときは「看護師先生が(간호사 선생님께)~」
看護師さん~!と呼びかけたいときは「先生!(선생님!)」
ちなみにお医者さんは院長様(원장님)と呼ばれていました。
以上、韓国の病院がどんな感じだったかご紹介しました。
出産記録(概略編)はこちら↓
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